一見同じように見える平らな宅地でも、場所によってその地盤構造は大きく違っています。
仮に軟弱な地盤だた知らずに何の対策も立てないまま家を建ててしまうと、
不均等に沈下していく、いわゆる「不同沈下」が起こってしまいます。
念願のマイホームを建てた地面が、
年々知らない内に少しずつ、しかも不均等に沈下していったとしたら…
外壁、内壁に亀裂が走ったり、ドアや窓の開閉が困難になったり、家屋自体が傾いてしまったり、
また、傾いた家に住み続ける事で自立神経失調症にかかるなど、
日常生活に支障をきたすケースもあり得ます。
また、改修しようとすると建物価格と同じくらいの出費を強いられることも少なくありません。
軟弱地盤は決して「悪い土地」ではありません。
ほとんどの場合は基礎仕様の変更や地盤補強工事で家を建てることができるのです。
私どもエム・ティー産業は、
安心のマイホームを築いていただくために「地盤調査」「地盤改良工事」などを通して
より良い暮らしのお手伝いをさせていただいております。
夢にまで見た新居が傾いてしまわないために、
地盤を知り、対策を立てることが非常に大切なことと言えます。
家を建てた土地が軟弱地盤だった場合、地盤が建物自体の重さを支えることができずに
不均等に沈下して、四方の沈下量に差が生じることを不同沈下と言います。
不同沈下の原因の1つに「液状化」があります。
「液状化」とは地震によって地盤が一時的に液体のようになってしまう現象。
埋立地や河口など砂質の地盤で起こりやすいとされています。
地盤は、土、砂、水、空気が均等に混ざり合って成り立っています。
この地盤が地震などの大きな振動で土や砂と水が分離され
地盤が水に浮いたような状態になることを言います。
いったん不同沈下が起きてしまうと、その地盤の上に建つ家屋は構造バランスを失い、
大きなダメージを受けることになります。
壁に亀裂が走ったり、 ドアや窓の開閉が不自由になったりの不具合が生じます。
さらに床の傾きによって精神的にストレスが溜まったり、
眠れなくなるなどの症状を引き起こします。
また、気密性が失われエアコンの効きが悪くなったり、
外壁の隙間などからの雨仕舞が悪くなることで腐食が進み、
建物の寿命が短くなったり、 耐震性能が損なわれたりするのは問題です。
しかも傾いた家では、その資産価値が著しく低下することにもなってしまいます。
不同沈下にはさまざまなケースがありますが、ほとんどの場合
地盤の状態を十分に把握していないまま基礎工事を行ったことが原因です。
表面上は問題なく見えても、地中ではどんなトラブルの素があるか分かりません。
それを事前にくまなく調査して、必要があれば住宅建設に適した地盤にすることが大切なのです。
盛土の締め固めが不十分
盛土はかなりの重量があり、下の地盤に相当な負担をかけるため、盛土の際には十分に転圧をかけておく必要があります。これが不十分だと、盛土内に残った余分な空気や水分が土の重みで抜け、不同沈下を引き起こします。
盛土の埋め戻しが不十分
傾斜地は切土と盛土を施し、水平にならして宅地に造成します。このとき盛土の埋め戻しが不十分だと、切土部分と盛土部分の地耐力に差が出てしまい、軟弱な地盤が沈みこみ、不同沈下を引き起こします。
近隣からの影響
住宅の近くに河川がある場合、その川の水位が下がると同時に地下水位も下がり、地盤が傾くことがあります。また、地下水のくみ上げによって地中に空洞ができるなどの変化が起こり、不同沈下につながることもあります。
軟弱地盤への地域造成
湖沼や田端の跡地、谷状の土地の埋め立てなど、もともと地盤の弱い場所や広範囲にわたる造成を行った土地は、盛土や地盤改良が不十分だと、住宅の重さが集中する中心部が大きく沈み、不同沈下を引き起こすことがあります。
擁壁の問題
盛土をした地盤が軟弱だと、これを支える擁壁が地盤と住宅を支えきれず動いてしまいます。擁壁の水抜き穴が機能せず、敷地内の水はけが悪くなるなどの擁壁自体の不備が原因で不同沈下が起きることもあります。
ベタ基礎の影響
一般的にベタ基礎は、軟弱な地盤に住宅を建てる際に有効な方法ですが、30坪分のベタ基礎は100tもの重量になるため、地盤の補強が不十分なままでベタ基礎を施すと、その重みでかえって不同沈下を引き起こしてしまいます。